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INFPと検索窓に入力すると、興味深い検索の候補ワードが出てきます。『生きづらい』『無能』『嫌われる』『嫌なこと』『生き方』などです。実際にインターネットのトラフィックの多くはINFPが占めていると言われており、SNSや掲示板などあらゆるネット上に登場する人の多くがINFPだというわけです。
実際のINFPは理想主義者であり、優しい心と高い倫理観を持っている人が多い傾向にあり、表現者として才能を持っている人も多いことで知られています。にも関わらずなぜINFPがこれほどまでに生き辛さを感じてしまっているのか?ネガティブに感じてしまうのか、今回はその点を取り上げていきたいと思います。
もくじ
INFPの生き方を考える
INFPは内向型タイプと言われており、社会と接するよりも自分自身の時間を大切にする傾向にあるタイプです。長期的視野を持っている直観型(N)でもあります。詳細に心理機能を分解すると、主に使用している心理機能は外向的直観(Ne)と内向的感情(Fi)の組み合わせです。
外向的直観は1から100に広げるような心理機能であり、あれこれ考えが膨らむ心理機能です。そのためINFPの多くは、理想を多く持っていることも多く、未来に強い憧れを抱いている傾向にあります。一方で広げた世界を帰結させていく情報を処理する心理機能は内向的感情(Fi)になります。INFPの場合には劣勢機能が外向的思考(Te)であることから、効率的に理想を帰結させることは得意ではなく、あくまで自分自身の信念や価値観で取捨選択することになるでしょう。
外向的思考が劣勢機能であることからわかるようにINFPは多くの理想や考えを処理することを苦手としている傾向があります。特に答えを出しにくい問題に悩み続ける特徴があります。他のタイプの人は考えない・考え切っている問題にも、INFPは考え続けることから必然的に考える時間も長くなるでしょう。
INFPにとって、より快適な生き方をする道として、1つ悩みを簡潔化させること、割り切りをすることが良いであろうとされています。
INFPは広げるだけ広げて処理することは無意識にはできないために、意識的に考えを絞るといいでしょう。INFPの場合には、日常的なテーマに関してはすんなりと処理できるかもしれませんが、哲学的な問いを始める傾向があるでしょう。「なぜ生きているのか」、「将来死んでしまうかもしれない」、「死とは何か?」などです。
このようなテーマは、誰しもが答えにくいテーマであり、考えは止まらないでしょう。INFPはこのような形而上学的問いに関して、悩む時間を短縮し、1つのテーマを設定・計画して直向きになることが良いでしょう。
INFPが生きづらい理由とは?
MBTIのタイプ分類の中で、INFPは理想主義者といったカテゴリに属しています。
INFPにとって大切な価値観は、未来が明るく輝かしいものであり、そして自分自身の心に調和があることです。自分自身の理想を実現すること、自分自身を表現する時にもっとも活気付いているのがINFPです。INFPは理想主義者であることからわかるように、自分自身のこだわり・価値観が極めて強いタイプです。そのため、高い芸術性を秘めている傾向にもあります。
一方で日本の社会の中では、自分自身よりも周りとの調和や決まり切った方法を取ることに価値があるかのような教育を受けます。実際に会社に所属する中では、給料を払ってもらっている以上、当然のように求められたことをするべきではありますが、INFPにとって、他者の価値観に自分自身の価値観を押しつぶされてしまうことは不快感を感じることでしょう。
INFPは、心の奥底に自分自身がやりたいこと、自分自身がこうありたいことといったイメージが明確にありますが、それを押し殺してまでに社会に染まっていることが多いです。そのため、ネットにも『生きづらい』や『社会不適合』といったワードが挙がるのでしょう。
INFPの場合には内向型であることから、表現者でありたいという欲求があるにも関わらずあまり表に立つことを好みません。積極性に欠けてしまっており、周りの人の要求に沿って行動することで自分自身を押し殺すことも多いでしょう。
INFPが生き辛さを解消する方法は、ちょっとした行動力と勇気であるとも言えるでしょう。多くの場合、芸術性や並外れた表現力を持っているので、自分のしたいことを我慢しないことが最も大切です。
INFPの場合には、理想を高く掲げすぎる傾向もあるため、疲弊してしまうところもあるかもしれません。
INFPが社会不適合者で無能という誤解
INFPと検索すると『社会不適合者』や『無能』といったワードが選出されますが、実際にはINFPは無能ではないことが言えます。確かに要領の悪さが目立つ傾向にはありますが、INFPの多くは優れた芸術センスと独創的な発想力を持っている人が多い傾向にあります。
例えば、一般的な民間企業や公務員においてはESTJやISTJの人が多くを占めていると言われているように、少し堅苦しくINFPは肩身が狭い思いをすることでしょう。しかし、デザイナーやカットアーティストなど、芸術性を活かす職業では一転し、INFPやISFPなど表現者タイプが多く居ることもまた事実です。
確かに、肩身の狭い思いをしなければならない企業においてはINFPは向いていない仕事をしながら自己肯定感を保てずにいるかもしれません。しかし、視野を広げてみると、INFPが輝ける社会、INFPが有能でセンスを発揮することのできる社会は多いものです。
INFPにとって、適切な職業と巡り会うこと、そしてその中で理想を追求することができれば満足度の高い生活を送ることができるでしょう。
INFPの持っている才能について
社会不適合者や無能、生きつらいといったネガティブワードでの検索が多いINFPですが、実際にはINFPには多くの才能が眠っていると言われています。例えば、哲学者キルケゴールやシェイクスピアはINFP説を提唱されていますが、独自の世界観を発揮できる21世紀の社会ではより才能を開花させるチャンスが訪れていると考えられるでしょう。
INFPはこだわりの強さを持っている
INFPの最も代表的な特徴として、1つのことに対してこだわりを強く持つことができるという特徴があります。それは時に狂気じみたレベルまでこだわりを持つことができるでしょう。仕事においてプロフェッショナルとアマチュアの違いについて1つ言えるとすれば細部にこだわることができるかどうかといった点をあげることができるでしょう。
その点、INFPは1つに徹底的にこだわりを仕事をすることにはかなりの適性があると言えます。束縛にとても弱い性格ですので、できるだけクリエイティブな領域であることが望ましいので、物語を作り人・ゲームを作る人など、独自の世界観を発揮できる領域では才能を発揮する可能性が高いでしょう。
INFPは行動力が鍵になっている
INFPは行動力がとても欠けている傾向があります。決断力がないために、間違った選択をいつまでも間違ったままとっている可能性が非常に高いです。INFPにおいては「間違っているとわかっているけれど…」というシーンは非常に多く、心を無にすること、何も考えずに思い切った行動をとることは何より大切です。
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