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唐突ですが、10代を振り返ってみてください。10代のとき、直面した問題にうまく対処できず、困惑したことがありますか?
肩に圧し掛かる人間のストレスに、進路に関するプレッシャー、親からの期待……――何もかも投げ出したい!と感じたことは、誰にでもあるでしょう。
今回も引き続きパーソナリティタイプごとに異なる、10代の葛藤について取り上げたいと思います。
それではSPタイプ編をどうぞ!
もくじ
10代のISTP
10代のISTPは一般的に、独立志向の持ち主であり、分析的な思考を持っていて、機知に富んでいます。
多くの場合、10代のISTPは放課後や休日に個人的な趣味を詰め込むでしょう。ビデオゲームやデジタルイラスト、ピアノやギターといった楽器の練習などなど……あくまでも「一人で」できる趣味を詰め込むでしょう。そして興味の幅も広いため、様々なものに打ち込みます。どれか一つに絞るということは、ISTPには困難なことです。
そしてISTPは一般的に、実践をすることが好きで、それに情熱を傾けています。思考実験も好きですが、それを現実において再現してみる方により惹かれるでしょう。
例えばISTPは、料理はレシピを読むだけではなく実際に作ってみて、そこに自分なりのアレンジを加えることが好きです。スカイダイビングも映像を見るより、自分が実際に飛ぶ方が好きです。科学実験も頭の中で仮説を練りまわすよりも、実際にやってみて結果を検証するほうが好きでしょう。――このようにISTPは、「自分の手で、実際にやってみる」ことを大事にします。
そんな10代のISTPは、非常に意欲的であり行動的である反面とても静かなことが多いでしょう。というのも彼らは同級生たちと話すことに興味はなく、興味があるとすればそれは「観察対象」としてでしょう。
またISTPは感情に疎い傾向があるため、他の感情が不安定な10代の若者との会話に馴染むことが難しいと感じるときがあるでしょう。これはISTPに望み通りの静寂を与える反面、友人が手に入りがたいという呪いとなる可能性もあります。
ただしISTPは感情に疎い反面、自分を良く見せようとして取り繕うとはしません。つまり、嘘を吐かないのです。この正直さという点はISTPの美点であり、彼らの取り繕わない率直なアプローチは、嘘だらけの10代のコミュニティに腹を割って話し合う機会を与えてくれるでしょう。
そんなISTPが10代の頃に経験する葛藤は、学校そのものです。彼らは学ぶことは好きですが、教科書とテキストを暗記するような勉強法は好きではありません。彼らは教科書に載っている公式を頭に叩き込み続けることより、自分で新たなを解き方を考案するほうが好きでしょう。けれども「正しい」解き方ではないので、テストで点は貰えません。そういった点で、ISTPは苦労します。
それからISTPは、学校で良い成績を修めることに興味がありません。教師に気に入られることにも関心がありません。友人たちと仲良くすることにも興味がなく、親の期待する通りの人生を歩むことにも興味がないでしょう。
ISTPは賢く、思考力に優れ、非常に論理的です。つまり、非論理的なものが渦巻く学校という場所にはまるで合わないのです。そんなISTPに周囲の大人たちが「正しい道」を歩むよう強制すると、ISTPは苛立ち、混乱するでしょう。
現代の10代が当たり前のように置かれる環境は、ISTPにとって息苦しいものです。なのでISTPを退屈させず、そして不必要な苛立ちを与えないためにも、趣味という「逃げ場」が必要です。
10代のISFP
10代のISFPは一般的に、非常に思いやりがあり、共感的でありながらも、集団に迎合することなく、常に自立しています。
ISFPは10代の頃に“自由”を追い求めるでしょう。自分の特技を活かして、没頭し、普通の生活から解き放たれるような感覚にのめり込みます。演劇、イラスト、陸上競技、その他の何であっても。良く言えば「自己表現」、悪く言えば「現実逃避」をすることが好きなのです。
ISFPは、社会貢献にも惹かれます。動物保護施設でのお手伝いや、炊き出しのボランティアなど、何かの役に立ちたいという願望から、積極的に行動を起こします。これはISFPにとっての一種の自己表現であり、社会貢献を通してISFPは「自分の理想とする世界」を体現しようとするのです。
そんなISFPが10代の頃に経験する葛藤は、今後の人生において長期に影響を及ぼす意思決定を下すよう、周囲から圧力をかけられることです。しかし10代には、そのような決定をしなければならない機会が多く存在しています。
親や学校からの期待、友人たちの選択、自分のやりたい道……――重大な決定をしなければならないにも関わらず、あらゆる選択肢を検討する時間が十分でないことに、ISFPは苛立ちを覚えるでしょう。
また10代のISFPは、人間関係にも苦労します。10代特有の、陰湿な虐めや嫌がらせがある空気に耐えられなくなるでしょう。仮に、幸運にも虐めの矛先がISFPに向かなかったとしても、ISFPは自分が所属するコミュニティ内で虐めが行われていた時に、ひどく嫌な気分になります。
そして「いじめっ子に立ち塞がって正義を説くか、苛立ちを抑えて目を逸らすか」の選択を迫られ、ISFPは胃を痛くするでしょう。ISFPは強い道義心を持っていますが、その反面、面倒な争いごとを嫌うという側面を持っています。
なので勇敢な行動を起こす勇気が無いとき、ISFPは更に自分自身にも苛立つでしょう。その結果、人間関係から身を引くようになり、人間不信になる可能性があります。
最後に、ISFPは基本的には生真面目ですが、ややルーズなところがあります。趣味に現を抜かして提出物をやり損ね、先生に怒られたりするでしょうし。アルバイトで得たお金を、あっという間に使い果たしてしまうこともあります。
10代のISFPは特に計画性に欠けているところがあるため、背筋を正すようISFPを指摘してくれる大人が必要不可欠でしょう。
10代のESTP
10代のESTPは、スリルを追い求めることに集中し、刹那的に生きます。10代のESTPは“今この瞬間”に存在する、あらゆる喜びと楽しみを吸収するために生きているようなものです。
一般的に、10代のESTPはフレンドリーで、同年代の多くに好かれるでしょう。彼らは楽しいことがとにかく好きで、特に体を動かすことにハマりますが、必ずしも興味の対象はそれだけに縛られません。野球やサッカーといったチームスポーツも好きですし、ビデオゲーム大会で友人たちとバカ騒ぎすることも好きです。そんな彼らは「明るい」ともいえますが、落ち着きがないともいえるでしょう。
そんなESTPは、非常にリアリストであり、抽象的だったり概念的な事柄を好みません。なので彼らは一般的に利口ではあるものの、数学のようなまさに「抽象的で概念的」なものに感心を抱けないでしょうし、「微分積分が本当に正しいかどうかなんて、誰が証明できる?!」と感じてしまいがちでしょう。
とはいえESTPは先ほども書いたように、利口です。文明の利器と他者を積極的に使いこなします。数学に興味を抱けない代わりに、ESTPは電卓とExcelの使い方をマスターするでしょう。もしくは、数学が好きな同級生に宿題を手伝わせるかもしれません。
もしかしたら、10代のESTPはあまり成績が良くないかもしれません。それは上述のような理由から、学問に興味を見出せないこともあります。けれども一番の大きな理由は、友人たちと遊びたいという思いが強いことでしょう。
ESTPは放課後に塾へ通うことよりも、友人たちとゲームセンターへ出かけることを好みますし、もしかしたら何かしらのスポーツや習い事に打ち込むことに集中するかもしれません。
そのためESTPの子供の親が、子供に良い大学へ進学してほしいと願うタイプである場合、ESTPの子供は親を失望させ、それが家庭内に亀裂を招く原因となることがあります。
またESTPは、権威に靡くタイプではありません。どちらかといえば自分の利益のみを純粋に追及するタイプで、会社や組織に従順な一員となるような未来は望まないでしょう。なので医師や弁護士のようなキャリアを目指したいと考える場合もあり、その場合ESTPは高学歴を自ら目指します。ESTPは現実的であるため、目標を定めた時には着々と、実現のための行動を開始するはずです。
そんなESTPが10代の頃に経験する葛藤は、衝動的な行動や無謀な挑戦に伴うものです。ESTPは刹那的な生き方を好むため、一度の選択がその後に長く及ぼす影響を鑑みません。そのため一時の衝動を堪えきれず、暴走してしまう危険が常に隣にあります。徹夜してビデオゲームに勤しんだり、時には過剰な飲酒や危険な薬物に手を出してしまうかもしれません。
ESTPにとって、退屈は耐えがたいものです。彼らは常に刺激を求めています。なのでできれば健全な刺激を、彼らには与える必要があるでしょう。スケートボードのようなアクティブなものや、ボランティア活動、ヒッチハイクで全国を回る旅……――退屈させない経験を10代のESTPにはさせてあげてください。
10代のESFP
10代のESFPは一般的に、楽しいことが好きで、思いやりがあり、前向きです。彼らは通常、浅く広い付き合いを持っており、概ね知人や友人たちには誠実な対応をします。
ESFPは自らが経験したことに基づいて成長します。なので大人や先人たちの忠告は、どちらかといえば聞かないタチでしょう。ゆえに今ある青春を、全力で楽しんで全力で失敗するような10代を送ります。失敗も楽しみ、その後の糧と出来ることも、ESFPの強みでしょう。
そんなESFPは、とにかく大人たちから「ああしなさい、こうしなさい!」と指図を受けることを嫌います。そして親によって進路を勝手に決められてしまうことも嫌うでしょう。それらが積み重なるとESFPはイライラしてしまい、衝動的な行動に出てしまいがちになります。
ESTPと同様に、ESFPは退屈が嫌いであり、指図されることが嫌いで、そして考えなしに刹那的な行動をしがちです。ストレスがたまるとその傾向がより強くなり、危険なスリルを追い求めるようになります。
ESFPの子供は、親が行動を縛れば縛るほど危険な道を選ぶようになるため、抑圧しないことが肝心です。親は、ESFPが何をしたいのかを良く聞き、そして話し合うようにし、あくまでも対等な立場から助言を与えるようにしてください。
そんなESFPが10代の頃に経験する葛藤は、勉強です。リアリストであり、実用的な科目を好む傾向にあるESFPは、専門学校のような環境を好むかもしれません。少なくとも、数学のような抽象的で「理論上」の域を出ないものは、ESFPが好むものではないでしょう。
そのためESFPは、学校において優れた成績を取る方ではないでしょう。ただし、これは彼らが劣った知性を持っているということを意味しません。ESFPが持つ知性を活かし、そして伸ばせる環境が、従来の学校教育の中には存在していないことを意味します。
従来の学校教育は座学を優先しますが、ESFPが重視するのは実践です。実践の中で学ぶことができれば、ESFPは驚くほど素早く情報を吸収し、理解するでしょう。けれども実践スタイルでの教育は、一般的な学校の中では望めないため、家庭内での工夫が求められるようになるかもしれません。
またESFPには、10代の中でもう一つ直面する問題があります。それはお金の使い方です。ESFPは「今ある楽しいこと」を純粋に追い求めるため、将来の貯蓄などをよく検討しないままに、衝動的なショッピングをしてしまうことがあります。アルバイトなどでお金を得ても、すぐに湯水のように使ってしまうことがあるでしょう。「得たお金は財布に入れず、口座に入れる」よう矯正する必要があるかもしれません。
最後に、ESFPは穏やかで朗らかですが、センチメンタルな側面を持つパーソナリティです。特に不安定な10代には、家族や友人たちのサポートは欠かせないでしょう。そんな10代の時期に、本当に信用できる友人を得ることができれば、より幸せな青春を送ることができます。
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