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類型学は、あなたのお子様の性格を理解うえで役に立つ可能性があります。今回は類型学のひとつ、エニアグラムの観点から見ていきましょう!
免責事項:
エニアグラムの割り出しは、あまり簡単とは言えません。「これだ!」と思えるタイプ候補が見つかったとしても、実際は全く異なっている可能性もあります。そして、ステレオタイプに気を取られ過ぎないようにしましょう。
また、エニアグラムには「タイプ1だから優秀!」「タイプ4な子はダメな子!」というような、タイプの違いによる優劣はありません。全てのタイプに長所があり、そして短所があるのです。
もくじ
タイプ1の子供の特徴
このタイプの子供は、責任感に溢れていて、そして「正しくあること」を重視します。厳格であること、誠実であること、善良であることを強く求め、その通りであることに安心感を覚えます。
完璧主義的な傾向も持っていて、自分に対しても周囲に対しても、かなり批判的な態度を取ることがあります。「自分に対する批判」も「周囲に対する批判」も平等に行う子供もいますが、子供時代のタイプ1はどちらかといえば「自分に甘く、周囲に厳しい」となりがちです。
タイプ1の子供に見られる傾向
- 誠実で裏表がない
- 完璧主義で自己批判的
- 学級委員長など、責任ある立場に就くことに意欲的
- 怒りや不満をため込みがち
- 期待に応えることに執心し、頑張りすぎる
- 素直に助けを求められない
- 正義感が強く、それが偶に独善的な態度となって現れる
タイプ1の子供に対して、親がした方がいいこと
- 予定の時間や約束を必ず守る
- ドタキャンをしない
- タイプ1の子供が大人びているからといって、大人と同様な重い責任を与えすぎないこと
- 彼らの怒りを認め、適切な表現方法を教えること
- 失敗したことを過度に責めない
- 「現実的な範囲で」期待に応えるよう、線引きを教える
- 可能な限り、自由に遊べるような時間を設けること
タイプ2の子供の特徴
寛大な心と親切さを持つタイプ2の子供は、周囲の人々に尽くすことを好んでいます。ただし、心の深い部分に踏み入られることを恐れている節があるため、深い関係を築きにくい傾向にあるでしょう。そして自分の深い心に他者を入れないようにするために、彼らは「無私」であることを心がけています。
そんなタイプ2は、基本的にフレンドリーです。人の話をよく聞き、共感し、慰めることが得意です。また、とても察しがいいタイプ2は、相手が要望を言うよりも前に、先手を打った対応をとることができます。
そのように「他者のケア」を得意としているタイプ2ですが、あくまでも子供は子供です。どうしても他者のことばかりを気にしてしまう彼らだからこそ、タイプ2にはありのままの彼らを愛してくれる人が必要なのです。
タイプ2の子供に見られる傾向
- 自分の世話よりも、他者の世話を優先してしまう
- 相手を喜ばせることが好き
- 喧嘩や意見の相違といった「人間関係の不和」に弱く、そういった状況に直面してしまうとひどく混乱してしまう
- 密接な関係を求めているものの、その関係性を避けるきらいがある
- 批判に打たれ弱く、そのため「ノー」ということが出来ない
- 他者の世話を優先しすぎて、燃え尽きてしまう
- 共感することが得意で、人の話を聞くことが好き
タイプ2の子供に対して、親がした方がいいこと
- 「ノー」と言うことの必要性を教える
- 自分自身の価値を正しく教え、愛情を目一杯与える
- 他者の世話よりも、まず自分自身のケアをするよう教える
- ほかの人のことばかりを優先するのではなく、時には「自分がどうしたいのか」を考えるよう諭す
- 本当に手を差し伸べるべき相手なのか、よく見極めるよう促す
タイプ3の子供の特徴
タイプ3の子供は、成果を上げることを強く意識します。スポーツや勉学や習い事など、様々な場面で「自分が1番になること」に執着し、そのためならば努力を惜しまないでしょう。寝る間も惜しんで、努力を積み重ねることもあります。
このタイプはあくまでも、成功することに執着します。活発に動き回り、目標を達成し、さらなる高みを目指すことが、このタイプの特徴なのです。この傾向により「大人たちに褒められる」機会が多くなりますが、これは時として成長に悪影響をもたらすことがあります。「大人に褒められるため」に常習的に嘘をつくようになり、利己的な人格が誕生する恐れがあるのです。
子供を「嘘つき」にしないためには、親からの「無条件の愛情」が不可欠です。たとえ何かを成し遂げなかったとしても、ただそこに居るだけで充分だということを伝え、競争の中で一番になることだけがすべて出ないことを教えましょう。
タイプ3の子供に見られる傾向
- 野心的で、努力家、活動的
- 人気者になること、チヤホヤされることを切望する
- 賞賛を集めるための努力を惜しまず、主にその努力は「外見」に向く
- 多くの場合、学校では良くも悪くも「教師に贔屓される子供」になりやすい
- なんでも一番にならなければ気が済まない
タイプ3の子供に対して、親がした方がいいこと
- 「成功すること」だけを目標とするのではなく、「それを通して自分がどうなりたいのか」を子ども自身に考えさせる
- トロフィーや肩書そのものに意味はなく、そこに込められた「意義」に目を向けるよう促す
- たとえば、運動音痴であったり、勉学を苦手としている子供がいたとしても、それを責めずに助けるようにと教える
- 世の流行に流されやすく、安易な出費をしやすい傾向にあるため、節制するようにと注意する
- 多くの期待を負わせずないこと
- 「テストで満点をとれないなんて!」等、失敗を過剰に責めたてない
- 意見や価値観の異なる相手の話にも耳を傾け、受け入れることを教える
タイプ4の子供の特徴
クリエイティブで内省的なタイプ4の子供は、センシティブであり、これにより憂鬱になりがちです。尖った個性を追い求めたり、独自の世界観を築こうとする傾向を持っていることから、学校に居場所を見出せなかったり、時には家族に個性を理解してもらえず、苦悩の子供時代を過ごすことになることも少なからず起こります。
タイプ4の子供は「いかに家族がその子供を受け入れ、ありのままを愛することができるか」という点が重要となります。たとえ子供が勉強を怠けて、空想や芸術、音楽や映画といったものに没頭したとしても、彼らから「好きなもの」を奪わないでほしいのです。熱中できる好きなものは、つらい日常生活から逃げるための「聖域」となります。
また、このタイプの子供は何かと物を欲しがるでしょう。これは「何かに強く憧れる」傾向を持っているからです。幼少期の場合は「周囲の子供が持っているのに、自分は持っていないもの」、思春期になると逆に「周囲の人々が持っていないもの」に憧れるようになります。
タイプ4の子供に見られる傾向
- どちらかといえばシャイで内気、メランコリー
- 繊細であり、しばしば大きすぎる感情に振り回される
- 「特別であること」に憧れ、汎用であることを嫌う
- 創造的な作業が好き
- 非常に直感的
- 常に不機嫌そうに見えることがある
- 批判に打たれ弱い
- 理想主義的で想像力が豊か
タイプ4の子供に対して、親がした方がいいこと
- 内向的であるため、人付き合いが苦手です。また刺激が強い場所を嫌うタイプ4も多く、学校は彼らにとって「監獄のような場所」となる可能性があります。精神面のケアを忘れないようにし、偶には仮病も許してあげましょう
- 定期的に一人きりになれる時間を与える
- 「常識」をあまり押し付けないようにする
- 想像力と親密性を強化するような教育を施す: 就寝前の絵本の読み聞かせ、一緒に映画を見る時間、一緒に工作をする時間など
タイプ5の子供の特徴
シャイであり、そして好奇心旺盛なタイプ5の子供は、とにかく知識と情報に飢えています。そんなタイプ5の子供は幼いころから「隠者」に似たオーラを放っていることでしょう。
このタイプは「孤高で皮肉屋な読書家」という印象を抱かれます。場合によっては「冷徹で、他人にまるで興味がない」と思われることもあるでしょう。感情に疎いようにも見えますが、実際にはかなり刺激に弱かったり、繊細すぎる心を持っていたりしています。傷つきたくないからこそ他者と深く関わりたくない、というタイプ5もいるでしょう。
そんなタイプ5は基本的に、一人でいることが好きです。一人きりの時間で、静かな部屋の中、じっくりと本を読む時間が好きなのです。強引に外へと連れ出し、無理に友達を作らせようとするようなことは、タイプ5には悪影響を与えることになる可能性があります。
タイプ5の子供に見られる傾向
- 1を聞いただけで、10を理解できる
- 人混みとうるさい環境が嫌いで、人付き合いが苦手
- 勉強が好きではあるものの、学校は嫌い
- 興味のあるものに集中すると、それに何時間でも没頭できる
- 感情に振り回されることが嫌いで、感情的な場面を避けたがる
- 自分の感情を表現したがらない
- 社会の常識にとらわれず、センスが独特
- どちらかといえば「影が薄い」
タイプ5の子供に対して、親がした方がいいこと
- 社交的になるよう強要したり、無理に人の多い場所へと連れ出さない
- 「そういうものだから」という根拠のない断定や、「周囲に合わせなさい」という協調の強要はしない
- 寝食を容易に忘れることがあるため、体調面でのケアを怠らない
- 可能であれば、外で遊ぶことを奨励する
- 感情を発露することを強制しない
- 一人でじっくり考えられるような時間を与える
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