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健全なレベルのINFJは、洞察力に富み、親切で寛容で、先を見通す目を持っています。対して不健全なレベルにあるINFJは、とても幸せでない日々を送ることになる可能性があります。
今回は、この「不健全なレベルのINFJ」について考えていきましょう。
何がINFJの心を蝕むのか?
不健全なレベルのINFJが持つ、ネガティヴな特徴をチェックする前に。INFJがなぜ不健全なレベルに陥ってしまうのか、その条件を見ていきましょう。
#1: 彼らは「他者と競い合って、お互いに高め合う」ことを知らず、つまり未熟である可能性があります。親兄弟に甘やかされて育てられた場合や、もしくは彼らの未熟さを利用していて、だからこそ「未熟な状態」を維持させてきた周囲の人々がいたかもしれません。
#2: 彼らは過度なストレスに晒されていて、疲弊しきっている可能性があります。ストレスにより理性が正常に働かなくなると、INFJはコントロールを失い、自暴自棄になったり、後先のことを考えていないような衝動的な行動が増えるでしょう。
#3: 「自分がただ自分自身であり続けること」の権利が保障されていないと、彼らは感じている可能性があります。たとえば「親の言うことに従順に従う”賢い”子供」であり続けること、「会社の指令には黙って従い、決して疑問を抱かない”優良”な社員」であり続けることを奨励されるような環境に身を置くと、INFJは窮屈さを感じてしまいます。そして窮屈さを感じる自分自身を卑下し、自信をなくして不安定な状態に陥るでしょう。
#4: 過度なストレスにより、Ni-Tiループに陥っている可能性があります。内向的なタイプであるINFJは、過度なストレスを受けると、内向的な心理機能にのみ集中するようになり、外交的な心理機能を無視するようになります。
不健全なレベルのINFJにみられる、10のネガティヴな傾向
INFJが不健全なレベルに陥る原因について、見ていきました。それでは、本題に移りましょう!
1: 不健全なレベルのINFJは、自分が他者よりも優れた存在だと思い込んでいる
この特性は主に、MBTI性格診断によって最近「INFJだ」との答えを受けたばかりの人々に見られる傾向です。これはINFJの総数の少なさによる誤解が元となっています。
実際に、MBTIを扱うサイトにおいてINFJは「最高の共感者」や「優れた洞察力と先見の明を持つ」というような、べた褒めに近い言葉が散見されます。このような言葉は、少数派であるからこその「孤立感」を感じているINFJにとって、悪い方向に働く「慰め」となるでしょう。「自分は特別な存在だ」という、間違った特別感をINFJは感じてしまう可能性があります(実際には「総数」が少ないだけであり、INFJだけが特別な存在であるというわけではありません)。
特別感を得たINFJは、その他大勢の「凡人」を見下すような言動をとるようになるかもしれません。そのような状態にあるINFJは、共感力もなければ、洞察力もないといえるでしょう。
2: 不健全なレベルのINFJは、現実から離脱しやすい
INFJがNi-Tiループにあるとき、彼らは未来について想像を巡らせることにのみ固執し、現実にある「周囲にいる人々」を容易に見落とします。これはこのループ下にあるとき、INFJは外向的な心理機能を無視するようになるためです。
ループの影響下に入った時のINFJは、いわば「状況を分析し、考えた結果、最悪の未来を思い浮かべ、感情がマヒしていく」という流れを延々と繰り返しているような状態です。そんなループ状態にある時のINFJに見られる兆候は、以下の通りです。
- 自分の考えの正しさを証明するために、論文などのソースを根拠としてやたらと持ち出す(多くの場合、そのこじつけは無理がある)
- 自分自身、そして他者に対しても、冷笑的で批判的
- 「自分のことは自分が一番わかっている」というものの、自分自身の心身の状態に気づいていない
- 溜め込んだ負の感情に正しく対処できず、爆発のような怒りを表明することがある
- 対人関係を過度に避けるようになる
3: 不健全なレベルのINFJは、過度に他者を喜ばせようとするようになる
INFJは、平和な時間と交流を切望しています。喧嘩や衝突はINFJにとっては不愉快この上ないものであり、このような負の感情が渦巻く環境をINFJはとても嫌っています。
このため、不健全なレベルのINFJは「負の感情がたまらない環境を整えればいい!」と考え、そのために働きすぎる傾向を持つ場合があるとされています。他の人が嫌がる仕事を肩代わりしたり、些末な雑用を積極的に引き受けたりなど、頑張りすぎてしまうでしょう。
この結果として、燃え尽きてしまい、上述のループに陥ることもあります。
4: 不健全なレベルのINFJは、他者を「浅はかだ」と見下してしまいがち
INFJは長いスパンで物事を考えるタイプです。先の未来への影響を考えたうえで行動を起こすため、その腰は基本的に重いでしょう。
またINFJは、短いスパンで考え、行動する人々を理解することができません。なので、彼らのことを「先のことが見えていない、浅はかな人たちだ」と馬鹿にすることがあります。
しかし「短いスパンで考える人」「長いスパンで考える人」という違いに、優劣を持ち出すのはナンセンスです。これは「どちらのほうが優れている」という話ではありません。どちらにも長所があり、短所があります。人との違いにこだわり、それを優劣の問題につなげてしまうのは、不健全なレベルのINFJに見られる悪い傾向です。
5: 不健全なレベルのINFJは、失敗を過度に恐れる
INFJは「法則性」とそれに関連した「機会、タイミング」というものに固執しやすい傾向があります。端的にいうとINFJは、一つの行動がその後にどのような影響を及ぼすのかを知りたいのです。だからこそ、INFJはどうしても及び腰になってしまいます。
行動がその後に与える影響を心配するINFJは、必然的に失敗を恐れるようになります。そして必然的に成功することに固執するようになり、その結果として「絶対に失敗しない、完璧なプラン・完璧なタイミングが定まったときにしか動けない」となってしまう可能性があります。
6: 不健全なレベルのINFJは、過度なストレスがかかると自暴自棄で自滅的になる
過度なストレスがかかると、INFJは目の前にある快楽にのめりこむようになったり、自己破壊的になるという特徴がみられるようになります。主に「暴飲暴食」か「まったく飲食をしない」のどちらかに転びやすいとされています。
7: 不健全なレベルのINFJは、将来のことに異常なまでにこだわる
INFJは「理想的な人生のあり方」を思い描いていることが多くあります。そしてINFJは理想的な人生を歩むために、多くのことを考え、プランを立てます。人生にかかわることですから、INFJの姿勢はとても慎重になるでしょう。
しかし将来に対する思い入れが強すぎるあまり、この問題に関しては「人の意見を聞きたがらない」という点があります。なのでINFJ自身が「これだ!」との確信を得た時には、彼らは周りの忠告を一切聞かずに突き進んでしまいます。
そして自分の意思を固めたときのINFJは、とてつもなく頑固になります。自分自身の体や、人間関係、そして些末な幸せを全て捨てでも、確信を得ているヴィジョンを実現するためにひた走るでしょう。
8: 不健全なレベルのINFJは、自分が誰からも理解されていないと思い込んでいる
パーソナリティタイプの違いにかかわらず、どんな人でも人生の中で一度は「自分のことを誤解されている」と感じるはずです。中でもINFJは、総数が少ないために「誤解されている」と感じる機会も相対的に増えていくとされています。
「短期的なスパンで考え、目の前にある問題に対処する」ことを好むタイプがマジョリティを占める以上、「長期的なスパンで考え、根本的に問題を解決しようとする」アプローチを採用するINFJは、世間を相手にしたときにどうしても誤解を受けてしまいます。そして誤解を受けていくたびに、INFJは自信ややる気を無くしていきます。
やがてINFJは「自分の考え方が間違っている」と思い込むようになり、心を閉ざしていくでしょう。そうして自分の殻にこもってしまうのです。
9: 不健全なレベルのINFJは、完璧主義に囚われがち
INFJはとにかく失敗を恐れます。理想主義的な傾向と、先を見通してしまえる内向的直感が災いすると、これが深刻な完璧主義をもたらすことがあります。
仕事においてINFJは、どんなに小さなプロジェクトだとしても、完璧さを求めてしまいます。この要求を他の人にまで押し付けて、チーム全体を疲弊させてしまうことが起こるかもしれません。
また完璧主義を突き詰めると、日常的に自分自身の首を絞め続けるような状態になってしまいます。やがて燃え尽きてしまうか、ストレスから体のほうが堪えるようになるでしょう。
10: 不健全なレベルのINFJは、共依存の関係を作ってしまう
INFJは自然と「誰かの庇護者」になってしまう傾向があります。自分自身の感情の変化には疎い分、他者の感情の変化は手に取るように把握できるINFJは、よく言えば「気配り上手」ですが、悪く言えば「他者無くしては存在できない人物」でもあります。
自分自身の存在意義を担保するために、INFJは「世話を焼く相手」を求めてしまいます。そして不健全なレベルのINFJは特に、この傾向が顕著に表れます。暴力的で自滅的な夫の傍から頑なに逃げず、「私がいないと、あの人はダメになってしまう」と言う妻(=不健全なレベルのINFJ)のような関係を、このタイプは作りやすいのです。
健全なレベルになりたいINFJへのヒント
- 責任を一人で背負い込まないように! 他者との間には然るべき線引きをし、イヤなことには「ノー」と言える勇気を獲得しましょう。
- すべての人に感情移入をすると、疲れてしまいますし、自分を見失うようになります。時には毅然とした態度で「あなたの方が間違っている!」と指摘できるようになりましょう。
- 一人になる時間は大切です。かといって、内向的な心理機能ばかりを頼るようになるのは、健全な状態とは言い難いでしょう。外向的な心理機能を維持するためにも、外に出かけたり他者とかかわることは重要です。
- 妥協することを覚えましょう。完璧主義は、長期的な目で見るとあなた自身によくない影響を及ぼすといえます。自分の失敗を許し、他者の失敗を許し、「この程度でも大丈夫」と妥協できる大きい度量を獲得しましょう。
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