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過度のストレスに晒されたとき、人々はそれぞれ少しずつ違った方法で、そのストレスに対処しようと試みます。ある人は友人から励ましの言葉を望み、そのために雑談に明け暮れるでしょう。またある人は、あらゆる雑音から隔絶されることを望み、暫くの間ひとりきりになることを好むでしょう。
ISTJの場合、彼らが苦手としている心理機能――第三機能「内向的感情」と劣位機能「外交的直感」を働かせることを周囲から強要されることにより、ストレスが徐々に溜まっていくとされています。
例えば、将来に関するビジョンの話を延々と聞かされることや、可能性に賭けているような不確実な計画に従うことを強制されること。または愚痴に付き合わされて、共感を求められたりすることや、目の前で誰かに大泣きされたり等の感情の爆発が起きるなど。
そういった事柄に対し、ISTJは強いストレスを感じて、ストレスによる異常な行動が引き起こされるのです。
以下、ISTJがストレスをうまく管理していくために役に立つであろう方法と、そもそも何がISTJのストレス要因となり得るのかをご紹介していきます。
まず初めに――何がISTJのストレスとなるのか?
- ISTJが所属している組織や、置かれている環境が、とにかく混沌としている
- 締め切りが近付いている
- 確実に達成できるような計画が手元にない、または一切の指示が無い状態で仕事だけを任された
- 突然の変更が頻繁に繰り返される
- 前代未聞の革新的すぎる方法を実行するよう強制される
- 自発的であるよう強いられる
- 一人きりで内省するための時間が十分に与えられない
- 誰かの感情に支配され、誰も下手に動くことができないような状況
- 全く馴染みのない新しい環境に配属される
- 抽象的な話に延々と付き合わされる
ISTJは事実と経験を重視し、そしてよく知っている人々と交流することを好みます。また彼らは自分たちがしてきた経験を振り返ることや、今後の行動指針や計画を論理的なアプローチから構築すること、それとコミュニティをより良いものへと改善することを楽しむでしょう。
彼らのストレスは、彼らがメインとして使用する心理機能「内向的感覚」で処理しきれないことが原因で引き起こされます。
「内向的感覚」を主要に使うタイプは、自身が経験してきた記憶をとても大切にしています。自分が見てきたもの、感じたこと、気付いたことなど、経験したことを思い出して、可能な限り同じことを繰り返す行為を好む傾向があるのです。また経験した失敗を二度は繰り返さないことも、このタイプの強みでもあります。
なのでそういった彼らの強みが全く通じない、全く馴染みのない新しい環境で働かなければならないという状況は、ISTJにとってストレスになる可能性があるのです。さらに環境に適応するための準備に、ある程度の時間を割くことを周囲が許可しないような事態も重なると、ISFJは強い不安を感じ、時にその不安に圧倒されて支配されてしまうこともあるでしょう。
とはいえ一部のISTJは、環境の変化に対して上手く順応することができます。しかし環境の変化という問題にどうにか対処は出来たとしても、やはり大半のISTJは突然の計画変更といった予期しない変更を嫌うものです。
またもう一つの主要な心理機能として、ISTJは「外向的思考」というものを保有しています。これによりISTJは合理的な判断を下すことと、客観的真実を見つけることを得意としています。とはいえこの「外向的思考」がもたらす非感情的な側面によりISTJは、感情的な場面に出くわすと困惑するという弱点を抱えています。
彼らにとって意思決定の場に、感情は不要であり、持ち込まれるべきではない存在。というのも彼らにとって、揺るぐことがない事実は信頼できるもの。反対に揺らぎ続ける感情とは、非常に気まぐれで厄介なものといったところなのです。
問題を解決することや正しい言葉を述べることよりも、今どうしたら自分の心を満足させることができるのか、またはどういった言葉を掛ければ相手の自尊心を満たすことができるのか、というポイントを最重要視する人物が身近にいる場合、ISTJは強い不満を感じることでしょう。
ストレスを感じたISTJはどんな反応を見せるのか?
ISTJがストレスを感じた際に見せる反応は、大きく二種類に分けられます。それは日常的に晒されているささやかな問題が原因の慢性的なストレスに対するものと、突発的なアクシデントなどをキッカケに起こる急激な摩耗が原因のストレスに対するものです。
慢性的なストレスに対する反応
なかなか解決できないストレスに日々晒されているとき、ISTJは神経質な性格になるか、人付き合いを避けるようになるでしょう。
ストレスに晒されているときのISTJは、やたらと周囲の様子に気を取られ、特に他者の行動の細部にばかり目が行くようになります。これによりISTJは「他者の行動に大していちいち指摘や嫌味を入れる、口うるさい人物」に変わる可能性があります。
またもう一つのパターンとして、他者を避けはじめるというものがあります。ISTJは自ら望んで孤立するようになるのです。それは彼らが内省の時間を必要としているからです。
この内省はストレスの原因を分析し、解決策を検討するためのものです。なので内省を経ても問題を解決する方法が思いつかない場合、ISTJは自信を喪失し、それにより彼らの能力が損なわれる可能性があります。
重大なストレスに対する反応
重大なストレスに対する反応は、突発的なアクシデントが起こった時や、慢性的なストレスがあまりに長期化したがためにISTJが消耗した時、もしくは何らかの病に罹患したときなどに起こります。
このタイプのストレス反応の主な原因は、ISTJがメインとして使用する心理機能二つ――優勢機能「内向的感覚」と補助機能「外向的思考」――を使いすぎて、消耗してしまっていることにあります。また彼らの劣位機能であり「外向的直感」を働かせること、つまり抽象的な話に付き合わされるといったことを、周囲に強要されることにより、このタイプのストレス反応が引き起こされる場合もあります。
重大なストレスに晒されている時のISTJは、冷静である普段の彼らとは別人のように見えるでしょう。
ストレスに晒され、劣位機能「外向的直感」を普段以上に使いこなせなくなると、ISTJは現実逃避のような状態に陥り、最悪な事態を招きかねない選択肢すべてから、敢えて目を逸らすようになります。それによりISTJは間違った行動を取ってしまい、それにより引き起こされる失敗は、彼らに追い打ちを掛けるでしょう。
すると彼らは自分に対して腹を立て、それが自暴自棄を招き、衝動に任せた行動を開始するようになります。そして周囲に当たり散らすような行動も始まり、その結果としてISTJは自分自身に失望し、彼らは悲観的になるでしょう。
重大なストレスの下にいる状態の時、ISTJは言葉に表すことが出来ないような圧倒的な恐怖と、漠然とした未来に対する恐れ以外、何も感じることができないのです。
自暴自棄といった問題行動を起こしている時のISTJは、重大なストレスに圧倒され、混乱しているのです。そのことを、周囲の人々は理解しておく必要があります。周囲に当たり散らすような行為のせいで、周囲の人々はISTJに対し「手に負えない」といった思いを抱くかもしれませんが、その行動はISTJが発しているSOSなのです。
混乱状態にあるとき、ISTJは劣位機能である「外向的直感」の拙い部分ばかりが先行し、普段の彼らならできるような正確な判断や、焦点を絞ると言った行動が難しくなります。なので混乱状態にあるISTJには、何かしらの決断を仰がないこと、ないし決断をさせないことが重要です。
ISTJをストレスから解放するための7つの方法
1: 一人の時間をISTJに与える
ストレスに晒されているとき、ISTJには一人になる時間が必要です。内省の時間を設けることにより彼らは思考を整理させることができ、目の前の問題に集中できるようになります。またISTJが一人である限り、彼らが人間関係や過剰な刺激に晒されることはなく、それらにより精神を擦り減らすこともありません。
2: 重要でない計画やイベントは取り消す
本当に必要かどうかが分からない、飲み会や会食の予定。本当に必要かどうかが分からない、あまりにも多くの小さなプロジェクトなど……――。
ISTJは非常に責任感が強く親切心のあるパーソナリティであり、頼み事には基本すべてに「Yes」と答えるでしょう。ですが時に彼らは頼み事を同時にいくつも抱えすぎてしまい、参ってしまいます。その時には「No」とは言えないISTJの代わりに、周囲の人々がそれらの頼み事や計画を取りやめる必要があります。
また、もしISTJが抱えているいくつかの業務の中に、必要でないと思われるものがあるのであれば、周囲の人々がISTJに対し、その業務を手放すよう促すべきです。
3: 適度な運動を勧める
運動には、あらゆる人々のストレスを軽減してみせる効果があります。
適度な運動により、ストレスを軽減する脳内物質エンドルフィンが放出されます。エンドルフィンには心理的そして肉体的な疲労を軽減し、集中力を高め、認知機能を改善する効果があります。
4: ISTJが十分な内省を行ったあと、彼らと話す
私たちはコミュニケーションの中で、ただ会話をしているだけではありません。誰かが語る話に耳を傾けたり、アイディアやアドバイスを交わし合ったり、誰かの感情に共感しあったり……――人付き合いを避けがちな傾向のあるISTJにも、このような行為は気分を切り替えるためにも必要なのです。
ISTJが何を思い、何を考えているのかを、会話の中で積極的に聞き出すようにしましょう。ISTJの中から彼らが抱えている悩みを引き出し、共に解決策を模索し検討することで、彼ら単独では辿り着けなかった別の答えが見つかる場合があります。それはISTJを助けるためにも、また彼らとの仲を深めるためにも、有効です。
5: 事実に焦点を当てるよう、ISTJに促す
混乱の中にいると、つい現実の本当の姿を見失ってしまいがちです。
ISTJが重大なストレス下にある時、前述のように彼らは劣位機能「外向的直感」の拙い部分が先行し、現実を見失いがちになります。なのでそういった状況下にあるとき、ISTJには事実にだけ焦点を合わせるよう促してください。それが状況の改善に役立ちます。
その中でもしかすると、ISTJは「過去に似たような状況に遭遇したことがあるかもしれない」もしくは「似たような事例を、書籍で読んだことがある」といったことを思い出すかもしれません。そのような情報は、ストレス下から脱出し、問題を乗り越えて克服する道のりを大きく進めてくれるでしょう。
6: ネガティヴな感情の波を乗りこなす
「内向的感覚」を優勢機能とするタイプ(ISFJとISTJ)は問題に直面した時、まずネガティヴな感情に遭遇するという傾向があります。またネガティヴな感情を一度受け止めることは、解決策を見出すためにも必要なプロセスだと認識しているISFJ、ISTJも一定数いるようです。
問題に直面したとき。まず彼らは一人になったあと、それがネガティヴであれポジティヴであれ何であれ、何かしら自分の感情をキャッチし確認することで、自分自身を分析することができ、それにより冷静になれます。そして正体不明の恐怖と向き合うことにより生まれた緊張を解すことができ、冷静な頭で状況を理解し、対処することが可能になるのです。
そういうわけで彼らは問題に直面したあと一時的に、ひどくネガティヴな感情に支配されることがあるかもしれませんが、それは彼らにとって問題に対処するために必要なプロセスなのです。ネガティヴな感情に支配されている状態のISTJに対して、事態をなるべく早く収拾するよう圧力をかけることは、事態を余計に悪化させることにつながりますので、ISTJが冷静さを取り戻すのを待つようにしましょう。
7: お気に入りの映画を観る
ISTJの中にはお気に入りの映画を観ることで、ストレスから解放される人もいるようです。このような行動は、今関わっている問題から一時的に離れ、緊張した神経をリラックスさせることを助けます。
映画が終わるころにはISTJは気分を切り替え、冷静な心理状態で問題に対処することが出来るようになるでしょう。
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