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どの性格タイプでも健全な時もあれば不健全な時もあります。不健全になる原因は様々ですが、ストレスに関しては、グリップ反応と呼ばれる健全な時は使用しない機能が反応を引き起こすことによって生じます。この記事は、INFPを批判することを意図したものではありません。それぞれのタイプが様々な機能を持ちそれぞれに特有の体験をしていることを理解することで、相手との関係性を向上させることが出来るでしょう。
もくじ
健全なINFP
健全なINFPは道徳、倫理に強い関心を持っています。価値ある人生を送りたいと努力する思いやりのある人物と周囲の人々から思われています。想像力が豊かで、独創的で、静かな情熱を胸に秘めています。そして、INFPの多くは、弱者または疎外された人々の苦しみを気にかけ、その人達を助けようとします。INFPは、理想主義的で開放的な傾向があります。未来に向かって世界を改善するために自分が何ができるかに焦点を当てています。
INFPの認知機能
優勢機能:内向的感情(Fi)
補助的機能:外向的直観(Ne)
三次的機能:内向的感覚(Si)
劣勢機能:外向的思考(Te)
5th / 逆機能:外向的感情(Fe)
6th / 批判的機能:内向的直観( Ni)
7th /悪戯っ子:外向的感覚(Se)
8th / 悪魔:内向的思考(Ti)
いくつかのINFPの弱点
INFPは上位3つの機能を高い頻度で使います。また、すべてのタイプと同様に、他の5つの機能の歪んだ影響を受ける危険があります。例えば、劣勢機能である外向的思考を使用しているINFPは、威圧的で横暴、または決定を急ぎすぎてしまいます。もし、このような劣勢機能を抑制したり、無視したり、注意を払わなければ他人からの評価を下げてしまうかもしれません。特に劣勢機能を上手に使用出来ない小児期および青年期に当てはまります。
また、5番目の機能である外向的感情はINFPの主要な機能である内向的感情とは反対になるので、他人に対して極端な干渉をしたり、感情的になり過ぎるという危険があります。そして、内向的思考はINFPの8番目の機能で悪魔の機能と呼ばれています。この機能を使用している時は非常に冷酷で人間味に欠けると感じさせてしまう危険があります。
重要なことは、すべての認知機能に価値があり、それぞれの機能に優劣をつけることは出来ません。性格タイプによるそれぞれの機能を理解することは、良い関係を形成する上で非常に有効です。
不健全なINFP
不健全または未熟なINFPは、歪んだ内向的感情が機能しています。非常に敏感で、攻撃的で、自分の意見と価値観だけが正しいと主張します。そんな時のINFPは、怒りや孤独を抱き、同じ理想と価値を守る人々を自分の人生に引き込みます。独善的で、社会において自分が最も優れている思い込み間違った考えに執着します。健全なINFPは非常に開放的で穏やかですが、人生の多くで守備的な姿勢をとらなければならない場合、感情をバランスよくさせるために支援する機能である思考や感覚、直観を充分に開発できない場合があります。
外向的直観がINFPにとって非常に重要な理由
不健全な状態にならないようにするには、補助的な機能である外向的直観を使用することが重要です。この機能は、感覚の釣り合いをINFPに提供します。自分の価値観は絶対に正しいとINFPが感じるとき、外向的直観は、冷静に他の視点やアイデアを考慮して新しい情報を集めて再度検討しようとします。そして、物事は複雑で、おそらくここに何かが欠けていると気が付きます。外向的直観は、INFPが開放的な視点を保ち、創造的なつながりや可能性、新しい視点を確認する支援をします。
不健全な外向的直観
不健全な状態のINFPは外向的直観を使用して、世界のあるべき姿の理想的なイメージを作成し、完璧な未来の閃きを与えるアイデアを形成します。そのような不健全な直観は、INFPを非現実的で風変わり、または根拠のないことを主張する人と見せてしまう可能性があります。INFPは、理想主義的な未来に向かっていると感じているのですが、目標を現実にするために実際に何もできないと感じます。劣勢機能である外向的的思考は、生産性と物事が実現することに焦点を当てています。INFPが外向的思考を抑制しすぎると、現実の世界で自分の未来図を思い描く段階で立ち止まり、行動を起こさずに立ち往生する可能性があります。完璧な未来と非常に多くの可能性について考えるので、INFPはその狭間で非常にイライラするのですが、アイデアを実際に実現する方法が分からずに、決断して前進することを恐れてしまいます。これはバランスの取れていない直観と未発達の外向的思考の組み合わせによる不健全な状態です。
防御的なINFP
不健全なINFPが、価値観や考え方を脅かされている場合、次のようになります。
A)自分の気持ちを抑え、すべてが大丈夫だと自分自身に納得させようとする。
B)それとは反対に他人がすべて腐敗し、周囲の人間が間違っていると妄想する。
B)の場合のINFPは、自分自身が真実を知る唯一の人間であり、また、世界に変化をもたらすことを本気で考える唯一の人間であると考えるかもしれません。特に他人に対して厳しく批判的になり、徐々に他の人達は離れていくでしょう。
不健全なINFPのより穏やかな表現
すべての不健全なINFPが引き起こす様々な症状は全てのINFPに当てはまる訳ではありません。最小限に抱えられる場合もあります。他にも注意すべきいくつかの弱点があります。INFPは優勢機能である内向的感情を非常に頻繁に利用するので、他の機能を犠牲にして依存したりする危険があります。INFPは自分の理想だけに取り憑かれて、同じ理想を共有していない人や自分の希望やビジョンに応えていない人に非常に批判的になります。異なる視点を持つすべての人を非倫理的または冷酷と見なします。また、内向的感覚はINFPの第3次機能であるため、幼い時期には上手に使用出来なかったり、生涯を通じてそのまま開発されない可能性もあります。幼い頃のINFPは、物事の詳細を思い出すのに苦労することがあります。年齢を重ねると、過去の記憶に集中しすぎて、特に悪い記憶や恥ずかしい記憶をいつまでも覚えていて、その記憶に対する恥や不安を感じます。さらに、自分の経験に過度に依存し、その経験を使用して感情判断を取り入れてしまう場合もあります。これは、INFPが内向的感情と内向的感覚の無限循環に陥っており、それを注意換気する外向的直観が機能しない場合に発生する傾向があります。
ストレスを生じる場面
慢性的または極度のストレスを経験しているINFPは、劣勢機能である外向的思考の悪い循環に陥ることがあります。これが起こると、他の機能の意識が低下し、自分ではないように感じます。通常、開放的で、思いやりがあり、共感的なINFPは、外向的思考を使用すると緊張し、冷酷になります。他人に対して皮肉を言ったり、相手の視点に対して厳しく批判的になることがあります。
隠れた機能の効果
5番目から8番目の機能を扱うINFPは本来の自分自身とは程遠い気がします。これらの「隠れた機能」は、普段は意識しないので、効果的な方法で使用するのはとても困難です。
5番目の機能 外向的感情
外向的感情が不健全に用いられると、他人がどのように自分自身に影響を与えるか、または何かを企んでいるのではないかと過度に警戒します。しかし、健全な場合には、同時に、他の人が必要とするものや他の人のニーズを満たす方法を瞬時に理解します。
6番目 内向的直観
内向的直観は、自分の視点や計画を批判する方法として使用されます。それによって、否定的な考えに縛られて身動きが取れなくなってしまうかもしれません。しかし、内向的直観を健全に用いることで、突然明確で前向きなビジョンを見つけることも可能です。
7番目の機能 外向的感覚
外向的感覚が不健全に利用されると、INFPは、自らの経験や判断を裏付けるために、知覚される現実を利用して、自らを欺くことができます。この機能を勝てない状況や議論で人々を捕らえるために使うことが多いです。しかし時には、外向的感覚を健全に活用し、身体を動かして楽しんだり、美しい芸術の細部に触れて感動します。
8番目の機能 内向的思考
内向的思考が不健全に利用されると、INFPは、論理的な一貫性を完全に無視するようになります。特定の原則を細かく区別せずに遵守しようとします。また、他人の論理の不整合や欠陥に対して批判的になる可能性もあります。INFPは、この機能を利用している時は自分が恥ずかしくなり、それをできるだけ隠そうとします。また、内向的思考を使用している人を見ると、戸惑い、気遣いのない人と感じてしまいます。しかし、時には健全な方法で内向的思考を活用し、日常生活に役立つことができる普遍的な原則を見つけることもできます。
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