ユングのタイプ論に基づいた性格診断テストでは、あなた自身の性格タイプを知り、自分自身や周りの人々を理解することにつながります。MBTIや16TEST、16Personalitiesなど様々な性格診断がありますので、まずは試してみませんか?
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今回は、エニアグラムシステムの目を通してINFJを見ていきます。
INFJは、具体的な情報よりも抽象的な情報を処理します(これはNをタイプコードに持つパーソナリティだからです)。そして、論理や合理性よりも倫理や意味、価値観を優先します。また内向的で、計画的です。
しかし、これがすべてのINFJに共通しているのかと問われれば……その答えは、ノーでしょう。
INFJをパーソナリティタイプとして保有する人々の、精神構造は少なからず似ていて、共通する個所がありますが。これは、すべてのINFJがまったく同じように考え、同じ答えを出すという意味ではありません。 INFJの中には仕事中毒の完璧主義者もいれば、憂鬱な詩人のような人物もいます。
そんなINFJの性格は、エニアグラムに大きく依存していると考えています。今回はINFJとエニアグラムの関係性について解説いたしましょう。
エニアグラム診断とは
今回紹介するエニアグラム性格診断は、あなたの性格を主に9種類に分類するテストで、トライタイプといった考え方を導入すると全部で27タイプまで分類することができるようになります。
この9タイプとはそれぞれの特性や個性を持ったタイプになります。それぞれのタイプを知ることでお互いの理解を深めることができ、また恋愛や仕事などの自己理解を深めることができるでしょう。このようなエニアグラムはエニアグラム性格診断の診断サイトなどで、無料で診断することができます。
INFJとエニアグラムの関係性 – どれが本当のあなたに近い?
INFJ × タイプ7: 楽天的なINFJ
このタイプが恐れるもの: 希望を奪われること、傷付く出来事
このタイプが求めるもの: 楽しくて幸せな機会、要望を叶えてくれる人
冒険心は、このINFJの心を言い表したものでしょう。タイプ7のINFJは、可能性、機会、楽しみ、そして新しい経験の探求が大好きです。
このタイプのINFJは、一般的なINFJより内向的ではなく、どちらかといえば外向的なように見える場合があります。というのも彼らは、多くのINFJが上手く使いこなせない劣位機能「外向的感覚」をうまく使いこなせることに起因します。タイプ7はマッサージを受けたり、スカイダイビングをしたり、楽器を演奏したり、かわいい子犬をかわいがったりするなど、肉体的な経験が大好きなのです。
彼らは刺激を探し、自分自身のために楽しい刺激的なイベントを計画しようとします。彼らは優勢機能である「内向的直観」を使用して、イベントをすばやく計画し、アイディアによって補完して統合します。
そんな彼らは楽しそうな計画が、現実のものとなる瞬間を大人しく待つことができません。どちらかといえば機敏な性質であるタイプ7のINFJは、その熱意によりカリスマ性を帯びているように見えるでしょう。しかし彼らの精神は忙しないものであり、楽しみを見つけることに夢中で、注意力散漫になりがちであり、刹那的な快楽を追い求めがちで、しばしばやるべき仕事は先延ばしにされます。
このタイプのINFJは、仕事中は目の前にあるものに集中して、自分の内なる声を一時停止させられるかどうかが課題となってきます。このタイプのINFJは、じっとしていることを苦手とするため、特に退屈なデスクワークには苦労するかもしれません。
そして、彼らがなぜ刹那的な生き方をするようになるのかといえば。それは自分の中にある内なる不安や苦痛に直面することを恐れ、可能な限り目を逸らそうとするからです。
子供の頃、タイプ7は叱られる機会が多かったはず。それは兄弟や友達を差し置いて、自分だけ玩具やゲームで遊び、楽しんでいたからでしょう。ただしこの多くは寂しさの裏返しであり、下に兄弟がいることで親に構ってもらえなくなった寂しさや、友人ばかりが先生に褒められて、まるで自分を見てくれない憤りが根底にあったのでしょう。
成人したあとにも、この寂しさはなかなか消えることはありません。心の奥底には「どうせ誰も、自分を見てくれない」という思いがこびりついて、離れないのです。そのため、嫌な感情から目を背けるために、タイプ7は刹那的な快楽を追い求めて、気を逸らそうとするのです。
タイプ7は「恐怖/頭脳」のトライアドの一部であるため、恐怖と不安に関する問題を抱えがちです。過度の警戒によって不安要素からの回避を図ろうとするタイプ6や、あえて恐怖の原因を知ろうとするタイプ5とは異なり、タイプ7は楽しいことにのめり込むことによって、ネガティブな気分から目を逸らし、不安を抑え込もうとします。
タイプ7のINFJは、刹那的な生き方を改め、自分の中にある恐怖や不安を受け入れ、それから内省のための時間を設けられたときに、成長が始まるでしょう。
INFJ × 不健康なタイプ7:
現実逃避、衝動的、無責任、刹那的で快楽主義、無謀で考えなし、注意力散漫、精神的に不安定。
INFJ × 平均的なタイプ7:
行動力があるが反面せっかち、想像力豊か、やや自己中心的、過度に熱狂的、注意力散漫、冒険好き、唯物論的、落ち着きがない。
INFJ × 健全なタイプ7:
現実を見ている、メンタルが強い、カリスマ性がある、先見の明がある、明るくフレンドリーな人柄。
INFJ × タイプ8: 挑戦的なINFJ
このタイプが恐れるもの: 機会を奪われること、他人に支配されること
このタイプが求めるもの: 自分の人生を、自分で決める権利
タイプ8のINFJは、独立独歩の姿勢を貫き、自分の人生を自分でコントロールし、目標を達成したいと考えています。彼らは非常に意欲的で、機知に富み、理想と目的を叶えるために突き進みます。
彼らは誰かに頼ることを嫌い、感情は脆弱であると男児、何にも依存したくないと考えているタイプです。自律と自由は、彼らが唯一信じている、幸福に至るためには不可欠な材料です。
ただし唯一の問題は、彼らが自分の弱さを認めていないこと。自分が抱える脆弱なポイントを無視したあまり、予想外の障害にぶつかったときに大ダメージを負い、チャンスを逃してしまう可能性があることでしょう。押し殺していた不安を揺すぶられた時、このタイプは大きく自信を失ってしまうことがあります。
子供の頃、タイプ8は「すぐにでも大人にならなければ」という一種の強迫観念に苛まれていたでしょう。家庭内に、何らかの問題があり、幼少期から家族や兄弟たちの世話をしていた人物も、中にはいるはず。まあ経歴はともかく、何らかの理由により「生き残るためには、強くならなければならない」という思い込みが発生したのです。強くあらねばならない、という問題は常にタイプ8の頭の中にあるのでしょう。
優しく、穏やかで、助けを与えること。これらは典型的なINFJの特徴ですが、タイプ8が否定するものでもあります。なので相反する性質がぶつかり合い、このタイプは葛藤が常に胸の中に在り続けたでしょう。そして他のタイプ8よりも、タイプ8のINFJはかなりガードが高い鎧を心にまとわせています。
このタイプ8は、エニアグラムにおいて「怒り/本能」トライアドにあるとされています。このトライアドには、根底に怒りの問題があるとされています。同じトライアドに属するタイプ9は基本的に怒りを抑圧して呑み込みますが、タイプ8は怒りを「自己主張」というかたちで発散します。なのでタイプ8は自分の主張が通らない際に、非常に威圧的な態度になり、周囲の人々をコントロールしようとするでしょう。
また不健康なレベルにある彼らは、ただ組織やコミュニティに反抗するために、人生を費やすという選択をするかもしれません。教師に反抗的な態度を取りすぎた為に退学させられたり、親が嫌うタイプというだけの理由で誰かと結婚したり、そのような人生を送ることになるでしょう。
INFJ × 不健康なタイプ8:
破壊的、復讐を好む、様々なものを拒絶する、強気な態度、反権威主義、ボスになりたがる、対立をあえて巻き起こす。
INFJ × 平均的なタイプ8:
機知に富んでいる、ビジネスライクな付き合いを好む、競争力がある、何かと自慢しがち、我が強い、勤勉、スタンドプレー。
INFJ × 健全なタイプ8:
勇敢な性格、エネルギッシュ、独立した姿勢、行動力に溢れている、機知に富んでいる、戦略的、自信家。
INFJ × タイプ9: 平和主義なINFJ
このタイプが恐れるもの: 何かを奪われること、別離を経験すること
このタイプが求めるもの: 内面の安定と調和、周囲の人々が穏やかであること
タイプ9のINFJは、その時代で優れた哲学者になる可能性があります。彼らが想像力に富み、洞察力に富んでいるのは、その強みがINFJ的な特質とうまくかみ合っているからです。
彼らは通常、直感と感情を活用することができます。それにより起こりうる対立を予見し、他者の感情的な混乱と痛みを感知し、速やかに対処することができるのです。
このタイプは、平和的な生活を好みます。闘争や競争、排斥など人生において邪魔な部分を、賢く無視することができるのです。ただしこれは、彼らが世間に蔓延っている多くの苦しみに目をつぶっているという意味ではありません。苦しみが蔓延っている現場からは逃げますが、解決策を探すために行動を起こすことは躊躇しないということを意味します。
子供の頃、タイプ9はなんらかの不快な出来事に直面したことがあるでしょう。その中で、原因を切り離すことにより痛みに対処する術を身に着けたはずです。この対処法によりタイプ9は、怒りを抑圧することができます。そういうわけで彼らはしばしば「舞台裏」に留まり、発言や行動を控えることがあります。
そんなタイプ9は、エニアグラムにおいて「怒り/本能」のトライアドにあるとされています。タイプ8は自己主張により、タイプ1は批判により、怒りを発散しますが、タイプ9はあくまで自分の中に抑え込むことを選び、外界には表明しないでしょう。仮に、彼らの怒りが外に洩れたときには、破壊的な被害をもたらすはずです。
INFJ × 不健康なタイプ9:
引きこもり、非現実的、無気力、怠惰、抑うつ的。
INFJ × 平均的なタイプ9:
フレンドリー、親切、なだめ役、他者を満足させることが好き、思いやりがある、苦痛を避ける。
INFJ × 健全なタイプ9:
忍耐のある、博愛主義、想像力がある、穏やか、現実的、親切、平和を好む。
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