MBTI

INTPとINFPの自己同一性の探究

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「私は誰ですか?」「私の本質的な性質は何ですか?」「私には最も有意義で人を感動させるものがありますか?「他者にはない私の特徴や才能は何ですか?「私に最もふさわしい職業は何ですか?」

自己同一性の探求者について、皆がこうした質問を投げかけますが、これらは昔から行われてきた根源的で興味深い質問です。実際、自己同一性の探求者にとって、自己の本性を調べることほど興味をそそられることはありません。自己同一性の探求者であり実存主義者として有名な哲学者セーレン・キルケゴールの言葉にも、「知ることの本質とは、知識は知ろうとする人間次第であるということだ」とあります。

自己同一性の探求者にとって、外の世界はそれほど重要ではなく、例えば指紋の汚れか自分にとって都合の良い意見を伝える手段程度の価値しか感じません。自分自身を理解するのに役立つ情報は重視しますが、自分には重要でなかったり無関係または無関係であると見なされる情報は無視されるかも知れません。特別興味深かったり意味のある何かが彼らに訪れると、彼らは自己洞察の好機として、それらを歓迎します。

自己同一性の探求者

自己同一性の探求者は、時々個人主義者や主観主義者と呼ばれることもあります。ドン・リソは、9つの性格類型、性格タイプに関する昔の研究で、普遍的な自己同一性の探求者を9つの性格類型の4型すなわち個人主義者として分類しています。

ユングは「タイプ論」で、自己反省とは主観と内省が結びついたものであると記しています。彼の見解によると、内向的な人間は自分たちの主観的なプロセスと内なる心象風景に自らが合わせられていると考えています。

私は、 内省と主観の関係についてはユングの考えに同意しますが、S-NかJ-Pの選択もまたこの点において重要な役割を果たしています。すなわち、直感(N)型は感覚(S)型よりも自己反省的で内向的な傾向が強く、知覚(P)型はJによく似た物よりも主観的で自己中心的な傾向が強いと言えます。

従って、多くの(必ずしも全てではありませんが)INTPとINFP(つまりINP)の人々が自己同一性の探求者として十分な特徴を有していることは驚くことではありません。

INTP-INFP【自己探求と創造性】

INPの人々の自己同一性探求の性向は、その支配的機能、つまりINTPの内向的思考(Ti)とINFPの内向的感情(Fi)の面から主に説明できます。これらの機能は、自分にとって意味のないものや無関係に思われるものは何でも排除する一方で、興味あるもの、価値あるもの、役に立つものを見分けて追い求めるという主観的な基準を持っています。

心理的な意味でもみ殻から小麦を分離するような、この内面の判断過程により、INPの人々は最も主観的な重要事項を取り込むために、彼らが認知する源の多くを他者に依存しています。

INTPおよびINFPの人々、自己同一性の探求者の何よりの関心事は、自分たちの本質的な性質を明らかにすることです。自分たちが何者であるのか、そのルーツに到達しようとすることに最も興味を注ぎます。彼らは絶えず自分の経験を現在の自己理解に結び付けて解釈しています。

INPの人々は、彼ら自身の特徴として、外の世界にはほとんど無関心ですが、自分たちが誰なのかを明らかにできるものを知ろうとします。彼らは、例えば、他人が何も興味を示さないように思えるものを、なぜ意味のあるものとして認識するのかを自ら好んで考える傾向があります。彼らはいつも自分自身で観察し、経験に基づいて主観的に理解しようとしているのです。

INPの人々は「彼ら自身のための創造性」に苦しんでいるという事実です。彼らは、創造的な行為を通して何か価値あるものを発見するか生み出そうとしているか、さもなければ確かな必要性を求めています。そして、これが彼らにやる氣の源を失わせる最大の理由です。つまり、彼らにとって、自分探しがもっともらしい選択とは到底思えないのです。

同時に、INPの人々は、彼らの自己同一性が自己認識を完成させるのを妨げる時、失敗を感じさせる明らかな結果を予期します。犬が自分のしっぽを捕まえようとしているように、彼らは多くの徒労を重ねていると感じるかも知れませんが、それを示す証はほとんどありません。彼らは、自分が頑張りもしないくせに、同僚の成功と成果を羨むかも知れません。

INTPおよびINFPの人々は、また彼らの自己同一性の活動を他人に説明することが難しいのを悟るでしょう。彼らはまた、自分たちが怠け者や自分の殻に閉じ込もる人と見なされはしないかと心配するかも知れません。本やアルバムなど何か形に残るものをどうにかして生み出すINPの人々は、外部からの影響や自己批判の経験が少ないかも知れませんが、最も生産的なINPの人々でさえ、不満や不確実さを感じるかも知れないのです。

十分な自己認識なくしては、彼らは自分の仕事内容が「自分が誰であるか」を正確に反映しているとは決して確信できません。これは、彼らの仕事の品質と信頼性について疑問を感じさせる余地があるからです。職業選択に疑いを引き起こすことがあるので、彼らは自分たちの職業選択を疑い、彼らが全く異なることをした方がよいのかどうか悩むことさえあります。

要するに、自己同一性の探求者は、本質的な自己の真実と重要性を強く信じています。そして、本当の性質をはっきり認識することが最も重要だと確信じています。彼らは、自分たちが生きている中で、他の全てに対して批判的な存在として必要なことを自己認識しています。それがなければ、彼らは確実にまたは最も良く生きているどうかがわからないのです。

そのため、はっきり自己確信できずに、とらえどころのないものであることを証明するようになると、彼らは自分自身を発見して実現する前に人生が終わってしまうのではないかと心配し始めます。彼らは、そうした思いを罪の意識と感じ、また彼らの相対的な非生産性を浮き彫りにするようになるかも知れしれません。

彼らにできることは、それが本当に必要な状態からまたは十分に自己認識できていない状態から起きた場合、事実ではないかのように感じることかもしれません。かようにして、彼らが何をしようとも、どうでもいいように思えるでしょう。結局、INPの人々にとっては不満足な人生を宣告されているに等しいように思えるかも知れないのです。

より近い考え方では、自己同一性の探求者の見解における完璧主義の根底にある要素を見つけることができます。つまり、その知識の外部表現と同様に彼らの自己認識は、彼らを幸福にするために完全でなければならないということが予期されます。この見通しが非現実的であることの証拠として、彼らが自分の考え方や期待を変えるか、彼らが誰であるかを考える際に、その動揺と不満を受け入れなければならないことを示唆しています。

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①MBTIへのいざない - ユングの「タイプ論」の日常への応用


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心理機能を知りたいあなたへお届けする1冊になります。16性格診断を勉強しているとFeやNiといったアルファベットが出てきますが、そのようなアルファベット(心理機能)を理解することで16性格診断を理解することができます。この本も入門書としてはとても優秀で、オススメの一冊です。

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ABOUT ME
魔王
「今すぐ使える心理学」を立ち上げた張本人であり、過去に性格心理学の研究・恋愛心理学の研究を行なっている中で、誤った知識が世の中に蔓延していることに課題を感じ、学術レベルで心理学を学び、企業向けにコンサルティング業務を行っています。 - 九州大学出身、「性格心理」や「芸術」について学ぶ。性格心理学を用いた製品開発やチームマネジメントの第一線で活動中、現在メディア事業部マネージャーとして性格心理学を実践しています。