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類型学の観点からすれば、「弱点を指摘し、改善を促すこと」よりも「長所に目を当て、そこを伸ばしていくこと」のほうが、分かりやすい結果も出るため”良いこと”だといえます。
また話題性の観点から見ても「このタイプには、こんなダメなところがある!」だなんて記事よりも、「このタイプにはこんな長所があって、こんなにもカッコいいんだぞ!」という記事の方が印象に残りますし、拡散されます。
しかし今回はあえて、「各パーソナリティタイプが持つダメなところ」に目を当て、「その弱点を指摘していき、改善を促す」ような記事にしていきたいと思います。
第三機能、そして劣位機能が十分に発達していないパーソナリティタイプはどうなるのか、今回はそこに注目していきます。
ENFJの場合
ENFJの心理機能
優勢機能 | 外向的感情(Fe) |
---|---|
補助機能 | 内向的直感(Ni) |
第三機能 | 外向的感覚(Se) |
劣位機能 | 内向的思考(Ti) |
ENFJは「優勢機能: Fe」「補助機能: Ni」に集中することによって、目的意識を強め、人生に”やりがい”を見出します。交流の中で相手に刺激を与えること、相手の潜在能力を引き出すこと、哲学的な思考や探求を楽しむこと――これは人生の”良きスパイス”となるでしょう。
しかし「第三機能: Se」「劣位機能: Ti」を抑圧し続けると、等身大の現実を見失うようになったり、中途半端で未熟な理想論に意見が留まってしまうようになるでしょう。
- 「他者のニーズを満たすこと」が最優先となり、自分自身のケアを忘れるようになる。
- 理想論ばかりを語るだけで、それを実現しようとはしない。また「悲惨な現実を変えるには、今なにをすべきなのか」という分析をしない。
- 感情や協調性ばかりを優先した意思決定を下しやすく、論理的な根拠や客観的な分析を無視しやすい。
ENTJの場合
ENTJの心理機能
優勢機能 | 外向的思考(Te) |
---|---|
補助機能 | 内向的直感(Ni) |
第三機能 | 外向的感覚(Se) |
劣位機能 | 内向的感情(Fi) |
ENTJは「優勢機能: Te」と「補助機能: Ni」を優先的に使用します。Teは効率的な手段の検討と、的確な意思決定を迅速に下すことを助ける心理機能であり、そしてNiは経験則を基に「将来、どのような展開を迎えるのか」を予測するものです。TeとNiを巧みに使いこなすことによってENTJは、革新的なアイディアを思いつくリーダー役となれるのです。
そんなENTJは「第三機能: Se」「劣位機能: Fi」を無視しやすい傾向を持っています。これら心理機能を無視すれば、その分だけ迅速な意思決定が図れるようになりますが、これはつまり「十分に懸念や可能性が検討されないまま、早とちり的な決断を下している」ことを意味します。
- 周囲の人々の感情を慮ったり、親密な関係を築いたり、相手を褒めたりといった「情緒的な配慮」を欠くようになり、不信感を買いやすくなる。
- 十分に可能性や懸念を検討しないまま、第一印象で決断を下してしまい、判断を誤る。
- 「現実に根差した、堅実なやり方を重んじる人々(Sタイプ)」「共感や信念を尊ぶ人々(Fタイプ)」に対して、侮辱的な言葉を発したり、彼らの態度や考え方を一方的に非難したりするようになる。
INFJの場合
INFJの心理機能
優勢機能 | 内向的直感(Ni) |
---|---|
補助機能 | 外向的感情(Fe) |
第三機能 | 内向的思考(Ti) |
劣位機能 | 外向的感覚(Se) |
「優勢機能: Ni」「補助機能: Fe」を保有するINFJは、可能性や未来に思いを馳せることが好きです。NiによってINFJは、概念的な思想やアイディアに夢中になったり、象徴的・比喩的な芸術表現に惹かれるようになります。そしてFeは、物腰穏やかで優しく、共感的な姿勢を生み出します。
しかし「第三機能: Ti」「劣位機能: Se」を無視しはじめると、INTJは「物腰穏やかで優しい」とは言い難い人物になってしまいますし、せっかく彼らが持っているユニークな世界観も、伝達する術がない以上他者の目には「存在しないもの」ないし「意味不明」なものとなってしまいます。
- 「実現したら、きっと素晴らしいんだろうなぁ!」というアイディアをたくさん保有しているものの、それを言葉で表現することができないため、周囲の人々に意思伝達することができない。
- 人生について、なんらかの壮大な計画や理想を抱いているものの、それを実現するために必要な「論理的思考によるバックアップ」がないため、計画倒れに終わってしまう。
- 物思いにふけるあまり、現実を見失う(寝食やお風呂などを忘れる、スケジュールを忘れる、自分の体調不良を見落とすなど)。
INTJの場合
INTJの心理機能
優勢機能 | 内向的直感(Ni) |
---|---|
補助機能 | 外向的思考(Te) |
第三機能 | 内向的感情(Fi) |
劣位機能 | 外向的感覚(Se) |
「優勢機能: Ni」「補助機能: Te」を保有するINTJは、物事のパターンを見つけ出したり、大規模な計画を企てることを楽しんだりすることができます。INFJと同様に、優勢機能のNiによりINTJは抽象的な概念に夢中にさせたり、象徴的・比喩的な芸術表現に惹かれたりします。そしてTeにより、戦略的な思考が得意になったり、組織やシステムを構築して運用することができるようになります。
INTJが「第三機能: Fi」「劣位機能: Se」を無視するようになると、主に情緒面での弊害が発生するようになります。相手の心情を無視するようになったり、自分の意見に固執するあまりに現実を受け止めようとしなくなったりするのです。
- 自分の意見、自分の考え、自分の出した答えに固執するあまり、それらと相反する事実や矛盾する細部を見落としてしまう。もしくは、見つけたとしても頑なに受け止めようとしない。
- 共感や気遣い、言葉選びといった「情緒面での配慮」の大切さを理解できず、顰蹙を買うような言動を繰り返す。
- 「現実に根差した、堅実なやり方を重んじる人々(Sタイプ)」「共感や信念を尊ぶ人々(Fタイプ)」に対して、侮辱的な言葉を発したり、そういった人々と共に仕事をすることを拒んだりするようになる。
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