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一部には、相手に罪悪感を抱かせることを得意としている人がいます。相手がするどんな行動にも巧みにケチをつけて、相手に罪の意識を植え付けるのです。
この幼稚な行動に対して「そんなことばっか言ってさ……お前、馬鹿じゃねぇの?」と一蹴できる人もいますが、悪意ある言葉を真に受けて落ち込んでしまう人もいるでしょう。
それでは、今回は罪悪感を植え付けてこようとしてくる相手にどう対処するのかを、パーソナリティタイプ別にご紹介していきます。
ENFPの場合
ENFPのメンタルは、他のパーソナリティと比較すると「健剛である」といえるでしょう。人の意見には流されず、あくまでも自分の判断基準のみを信じるENFPは基本的に、外野の意見には舌を出すだけで、耳は傾けません。
彼らは分け隔てなく誰とでも接する上に、とても深い懐を持った思いやりのあるパーソナリティではありますが、”誰に対しても”その態度を取るわけではありません。他者を見下してかかる人物、他者を支配したがる人物、悪意を持って人の足を引っ張ろうとする人物のことをENFPは軽蔑しており、そのような人物は普段なら相手にもしないでしょう。
ただし、これは「ENFPは他者の悪意に絶対に屈しない」というわけではありません。屈しにくい傾向を持つだけで、時には悪意に屈し、不当な罪悪感を抱えてしまうことがあります。
ENFPが悪意に屈しやすいシチュエーションとして挙げられるのは、良かれと思ってした相手への善意を、悪意という形で返された時でしょう。ENFPが相手のことを思って与えたアドバイスについて、後日相手が陰で「あの人が偉そうな態度で、仕事に口出してきてさぁ。何様のつもりなんだ、って思ったんだよねー」というような悪口を言っていたことを知った時に、ENFPは自分のことを「偉そうな態度を取ってしまっていたのかもしれない……」と責めるかもしれません。
ただし穏便に済むことを望むENFPが、相手のしてきた仕打ちについて告発することは稀でしょう。それが大きな誤解や不利益をENFPに直接もたらす場合ならまだしも、小さな陰口程度ならばENFPは素知らぬふりを決め込み、スルーするはずです。
ENTPの場合
ENTPは揚げ足取りや罪悪感の押し付けといった幼稚な行動に対して、「至らない点を指摘してくれてありがとう」などと感謝することは勿論ありません。
あまり親しくない相手から悪意ある言葉を投げかけられたり、そういったアクションをされた時に、ENTPはまず「なぜ自分はそのような悪意をぶつけられているのか?」と疑います。そして合理的な説明がつかない場合には「可哀想な人なんだな」という結論に至り、幼稚な行動をする相手を哀れむでしょう。
ただし仕事上で深い関わりがあったり、個人的に親しい間柄の相手から、「あなたが悪い、あの行動は間違っている」と不当な責めを受けたり、揚げ足を取られるような行いをされると、ENTPはひどく混乱してしまう可能性があります。勿論、ENTPは一度相手の言動を疑ってみますが、しかしゴール地点に「自分が悪い」という思い込みを置いてしまいがちで、結果的に自分を責めるようになってしまうかもしれません。
INFPの場合
INFPは基本的に、他者を喜ばせることに関心を持っています。この傾向はINFJと同様に、愛する人々からの悪意ある言葉に打たれ弱いという弱点をINFPにもたらします。
しかしINFJが「相手の悪意ある言葉を真に受け、自分を責める」ものの「それでも相手のことを見捨てることはない」のに対し、INFPは「相手の悪意ある言葉を真に受け、自分を責める」ことを数度繰り返すかもしれませんが、悪意ある言葉が積もり積もると「溜め込んだ不満が怒りとなって爆発し、その結果として相手との関係を断絶する」という結末を辿ることが少なくありません。
「相手との関係を断つ」という結論に達したときに、INFPが感情的になって泣いたり、怒りから罵詈雑言をぶつけるようなことは滅多に起こりません。多くの場合、INFPは何も言わず静かに身を引くでしょう。書き置きのひとつは残すかもしれませんが、黙って立ち去ることが大半です。
INFPは、愛する相手のことを喜ばせたいと思っていますが、これは「対等な立場で」という大前提があります。相手が悪意ある言葉を用いてINFPを支配しようとしてくる時には、INFPの愛はあっという間に冷めてしまうでしょう。INFPは、誰かに支配されることが何よりも嫌いなのです。
INTPの場合
INTPは基本的に、他者に対して興味関心を抱いていません。ただしxNTJタイプのように「何を言われようが、何をされようが、相手に対し無関心を貫く」というわけではありません。興味関心が無いからこそ「他人が近くに居ると、ただそれだけで不愉快」となり、INTPは非常にストレスを感じるのです。
そうである以上、悪意を持って近付いてくる相手にINTPが感じるストレスはとんでもないものであり、簡単にINTPを怒らせることができます。感情的な言葉でINTPを罵倒してきたり、INTPをコントロールしようとして難癖をつけてくる相手が表れた時、INTPは憤慨します。相手に対して反抗的な態度を取って、逆に相手を罵倒し倒すか、黙ってその場を立ち去るといった行動を取るでしょう。
ただし悪意を持って近付いてくる相手に対し、INTPは怒るだけでそれ以上の影響を何も受けないのかというと、それは違うと言えます。怒りによって相手を追い返した後、冷静になった時に相手の言葉を振り返って「もしかすると、自分が何かを間違ったのでは……」と考え込んでしまいます。そして自分を卑下することが、少なからず起こるでしょう。
ENFJの場合
ENFJは間違いなく、悪意を持って接触を図ってくる相手のあしらいを最も苦手としているパーソナリティです。罪悪感を抱かせようとしてくる相手の言動を真に受けてしまうことは多々あり、落ち込んでしまうでしょう。
またENFJは「全ての人と仲良くしたい」という理想と願望を抱えています。この願望からENFJは、どんな頼みであろうと断ることができず、「それくらい自分でやりなよ!」と突き放すこともできないのです。また悪意を持っている相手から会食に誘われた時にも、ENFJはその誘いを断ることができず、結果として嫌な気分になって終わるでしょう。
そしてENFJは、相手が抱えている罪悪感にも過敏であり、すぐに「励ましてあげなきゃ」と考えてしまい、行動を起こしてしまいます。この行動は相手を癒すことができる反面、ENFJ自身がどんよりとしてしまい、精神的なダメージを負うという結果をもたらすことがあります。誰かを励ましてばかりでは、ENFJ自身が参ってしまうでしょう。
ENFJが持つ「思いやり」と「同情心」は、皮肉にもENFJ自身の首を絞めることにつながっています。悪意を持っている相手には、「切り捨てる」という冷徹な判断と「軽くあしらい、相手にしない」という心構えが必要かもしれません。
ENTJの場合
「外野の声など相手にしない」ランキングでいえば、首位は断トツでENTJでしょう。ENTJは自分が適切だと思うことをやり遂げるパーソナリティであり、「自分のやろうとしていたことよりも、相手の考えの方が理にかなっている」とは思えない他者の意見には絶対に耳を貸しませんし、そうであれば揚げ足取りをする幼稚な人々など相手にもしません。
つまるところ、他者に興味関心が無く、自分だけを信じるENTJは、悪意に影響されにくいパーソナリティであるといえます。自分に付き纏う悪評に惑わされることもなく、悪意ある言葉によって支配しようと企む相手に屈することなく、小さなことでクヨクヨするタイプであありません。
そんなENTJが関心を唯一抱くのは、親しい人だけ。特に親密であったり、深い愛情を抱いている相手には、精力的に尽くします。ENTJは親しい相手の要求になるべく全て応えようとするでしょう。そしてその行動を「自分がそう望んだから」と考えます。
つまりENTJを支配することができる人物は、親しい相手となります。「自分が誰かに支配されることなどない」と思っているENTJを間接的に支配できるのは、ENTJが愛している人々なのです。時にこの”ENTJが愛している人々”が、ENTJに対して悪意を持った無茶ぶりを振り始めると、ENTJは知らず知らずのうちに擦り減っていく可能性があります。
INFJの場合
INFPの項で述べたように、INFJは愛情のある相手、例えば家族や恋人から責められるようなことを言われた時に、真に受けて落ち込んでしまうことがあります。親密だと思っていた相手から、悪意に満ちた言葉を投げかけられると、それがたとえ正しい言葉ではないとしても、それを信じ込んでしまい、すっかり自責の念に囚われてしまうのです。
というのもINFJは、日ごろから自分自身に対して批判的。彼らはいつも「あぁ、あんなことしなければ良かった……」「もっと自分の気が利いていれば……」と、たらればを繰り広げています。そこに他者からの圧力が掛かれば、INFJはその圧力をすっかり信じてしまい、自分を恥じて落胆してしまうのです。
INFJが抱いていた相手への愛が深ければ深いほど、そのショックも深いものとなるでしょう。このショックを克服するには、長い時間がかかります。そして仮に相手の悪意ある言葉を「あれは正しくない、だから無視すればいい」と思えるようになったとしても、本当の無視に至るには時間がかかります。相手を捨てるという判断に至るまでには、もっと時間がかかるでしょう。
INTJの場合
INTJは、自分がどのような行動を取れば、どのような反応が返ってくるかをよく理解しているため、誰かからの悪意を受け取ったとしても、それを真に受けることはあまりありません。「まあ、あんなことを言ったのだから、反感を買うのも無理はないか」程度に受け流すでしょう。
INTJは自分自身の感情に焦点を合わせることはせず、客観性のある証拠や、整合性のとれた根拠にのみ焦点を合わせることを好みます。要するにINTJは物事を客観的な観点から見降ろし、論理的に分析することを好むので、自分および誰かの感情に”煩わされる”ことはあっても、影響を受けることはあまりないのです。
なので悪意を持って接触を図ってくる相手と対峙しても、INTJがその相手の悪意ある言葉を真に受けることはないでしょう。また相手の悪意に屈し、支配されることもありません。もしかするとINTJは、その相手を煽り返して、自分のペースに取り込む可能性すらあるでしょう。
とはいえINTJが相手を支配する時と言えば「何かを成し遂げるといった、明確な目的があるとき」だけ。その相手が自分の役に立つ可能性がある時にのみ、相手を何らかの手段で誘導し、手駒として取り込もうとします。しかしINTJが、目的のないDVやハラスメント行為に及ぶことは稀です。これはそもそもINTJが、そこまで他者に興味関心を抱いていないことに由来しています。
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