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出会った人すべてと等しく仲良くできること。それは素晴らしいことでしょうが、現実的だとは言い難い理想でもあります。馬が合う人も居れば、どうにも合わない人が居るのは、当たり前のことであり恥ずべきことではありません。
けれども。「あの人とはどうしても馬が合わないんだよねー。だから無理に関わらないでおこうと思う」と切り捨ててしまう前に、少しだけ立ち止まって考えてみてください。ちょっとした行き違いがキッカケで、お互いに誤解が生じているだけかもしれません。腹を割って話をしてみたら、案外「気が合うかもしれない……」という新たな見地が開かれるかもしれませんよ?
それでは、今回はその「誤解が生じてしまう原因」についてご紹介していきたいと思います。尚、この記事は「性格を無難な方向へ正していくべきだ」と促すものではありません。
ENFPの場合
ENFPは「自分らしくあること」および「自分の信じるものを遂行すること」をとても大事にするパーソナリティです。この「自分らしさへのこだわり」が、時として誤解を与える要因となる可能性があります。
一部の人々は、たとえそれが常識や道徳に背くことだと分かっていても、「でも、みんなやってるし……」「でも、誰も見てないし……」と正当化をしながら、自分の欲望のままに行動をします。しかし、これはENFPにとって許し難い行為です。
ENFPは、少しでも自分自身の中に「これは間違っている、やってはいけない行為だ!」と訴える声があれば、その声に耳を傾け、実行しようとはしません。この時折現れるENFPの”頑固さ”は、時として「自分勝手な人」や「空気を読まないで、我を通そうとする人」という誤解を与えることがあります。
そしてENFPには「何かに熱中すると、寝食を忘れてそれに没頭する」という特徴があります。これもまた「自分勝手な人」というイメージを促進してしまうことがあるでしょう。
とはいえこのような誤解も、ENFPの親切で思いやりのある性格、そして懐の深さに触れれば、おのずと解けます。誰に対しても平等に、普通に接することを心掛けていれば、自然と誤解は無くなるものです。
ENTPの場合
論理立った話を組み立てて、建設的な議論をすることができない人。突飛なアイディアを次々と出すことができない人。不可能さえも可能と思わせてしまうような、説得力のある話をすることができない人。
――これらの特徴を持つ人物から、ENTPは誤解……というよりも”敵視”されることがあるでしょう。ENTPの持つ能力は、それほどまでにインパクトを持っているのです。
敵視とまではいかなくとも、頭の回転が速い上に弁の立つENTPを、よく思わない人は決して少なくはないでしょう。ENTPに「胡散臭い」という評価が付いて回るのも、これが理由です。
とはいえこのような評価は、実績で跳ね返せばよいだけのこと。幸い、ENTPは論理的かつ合理的な思考に強く、同時にクリエイティビティを併せ持つアイディアマンです。本気を出せば、従来の常識をひっくり返し、周囲をギャフンと言わせるような何かを成し遂げることができるはず。
ただし、独り善がりにならず、周囲にいる人々を信頼して協力を仰ぐ姿勢を心掛けることが重要です。そして議論を吹っ掛ける時には、同じ土俵に立つことができ、互角に戦うことができる相手を見極めることも大事です。誰かれ構わずに声を掛けると、嫌悪感を徒に掻き立てることにつながりかねませんから。
また対等な議論をできる友人を持つことは、ENTP自身にとってプラスに働くでしょう。
INFPの場合
INFPは、デイドリーマー体質です。素晴らしい世界の夢を見て、その世界を妄想し、その世界に現実を近付けようと考えますが……その考えを、表明しようとはしません。というより、表明しようという発想が、INFPの中には無いのです。
そして「外部に自分の意見を表明する」という発想がないINFPは、「現実に革新をもたらしたい!」という願望を抱えたまま、一人で悶々としてしまいます。「現実において実現するための方法」を見つけ出せるかもしれない人に意見や助言を仰ぐこともできないので、何も進まないまま、一人で夢を見続ける日々が続くでしょう。
このためINFPは「何を考えているのか分からない人」という印象を抱かれがちです。また、INFPは一人で妄想空想を練り続けるため、仮に口を開いたとしても出てくる言葉は現実離れをしたものばかり。なので更にINFPは、上述したように「デイドリーマー体質」というような印象を抱かれてしまいます。
ただし、人間が想像できる世界は、実現できる可能性がある世界です。そして何事も、行動を起こさなければ実現はしません。つまり、一人で妄想を膨らませるのではなく、勇気を振り絞って、誰かとアイディアを共有することから始めてみましょう。もしかしたら、INFPの持つ想像力豊かなアイディアを待っている人々がどこかに居るのかもしれませんから。
INTPの場合
INTPは、とにかく口数が少ないでしょう。これはINTPの脳内では常に、あらゆる議題についての論争が巻き起こっていて忙しいからであり、つまり他者を挿む余裕などINTPの頭には存在しないからなのです。
そのためINTPは「近寄りがたい人」という印象を抱かれがちです。しかし仮に「近寄りがたい」という印象を振り切ってINTPに近付く人が現れたとしても、今度は別の悪い印象「突飛なことを考えている、知的だけどクレイジーな人」というものをINTPは与えてしまいます。
補助機能「外向的直感」で情報を集め、優勢機能「内向的思考」により情報を多角的な角度から処理するINTPは、目に留まったあらゆるものを分析したがるといっても過言ではないパーソナリティです。これはINTPにとっての”普通”ですが、しかし大多数にとってそれは普通のことではありません。思考の深度、物事を見る視点、あらゆる尺度が規格外のINTPは、一般社会からすれば「クレイジー」であるのかもしれないでしょう。
しかし、落ち込む必要はありません。「知的だけどクレイジー」という印象は、「自分は特別なんだ!」ということにして前向きに捉えていきましょう。事実、INTPのような特異な視点からの批評が無いと、社会は停滞し続け、進歩をしなくなるものです。人に合わせて埋もれていくよりも、長所をより伸ばしていくべきでしょう。
ENFJの場合
ENFJは誰にとっても良き友人であり、あらゆる人を温かく包み込むような存在です。これは一種のカリスマ性をENFJに与えますが、時として「本心に迫ることができない相手」という印象も与えてしまいます。その印象が「一人の友人として好きではあるものの、親友と呼べるような深い関係には発展しないと思われる相手」という位置に、ENFJを追いやってしまうことがあるでしょう。
ただしこれは誤解というよりも、事実です。ENFJはそもそも自分の本心を把握することを苦手としています。自分自身が把握できていないので、相手に本心を打ち明けることはできないのです。
これはENFJが、優勢機能として「外向的感情」を保有していることに由来しています。ENFJは相手の心情は手に取るように理解できるのですが、自分の心の声を聞くことを苦手としているのです。
とはいえ、ENFJは非常に意欲的で熱意のあるパーソナリティ。明るい将来を夢見て、関わる人々を笑顔にして、楽しい時間を作ることが得意なのです。ENFJが持つ暖かな心と、自分に対するアプローチの不器用ささえ周囲に知ってもらえば、自然と悪い印象は無くなっていくでしょう。
ENTJの場合
自身の権威を守りたい人々にとって、ENTJは目の上のたんこぶのような存在となるでしょう。論理的思考に裏打ちされた分析と予測に、核心に素早く切り込む単刀直入さと、客観性を忘れない態度。これらENTJの特徴は尊敬を集めるとともに、畏怖されるでしょうし、脅威を感じる人が出てくるかもしれません。
優勢機能「外向的思考」と補助機能「内向的直感」から生み出される合理的な判断と先見性は、ENTJにカリスマ性を与えます。またENTJは目的を達成するためには何をすべきかをよく分かっているため、時にはプライドを捨てて頭を下げて、誰かに協力を求めることも厭わないでしょう。ENTJが持つこの合理的な正しさと、時に見せる潔さに、人々は憧れますし、恐れの念を抱くのです。
とはいえ合理的なあまり、無駄を嫌うENTJの姿勢は、時として反感を買います。そして必要以上の愛想を振りまかないENTJの態度に、「気に食わない……」と感じる人物も出てくるでしょう。少しぐらいは、感情に慮る”思いやり”を前面に押し出してみる必要があるかもしれません。
とはいえ、外野のヤジや嫌味、妬み、嫉みの声など無視すればいいだけのこと。ENTJはENTJらしく、自分の信じる道を進めばよいのです。
INFJの場合
INFJの内的世界は、非常に複雑であり、神秘的です。そして時にINFJは、社会の動向や人々の感情の揺れ動きについて、予言のような言葉を発することができます。この予言のような言葉は不思議なぐらいに的中するため、時に周囲の人々に「気味が悪い」という印象を与えたり、恐れを植え付けてしまうことがあるかもしれないでしょう。
この”予言”というのは、INFJが優勢機能として保有する「内向的直感」に由来するものです。積み重ねてきた経験や、得た知識から、過去・現在・未来という一連の時系列を予測するこの心理機能は、パッと見は超能力の一種に見えてしまいます(これがINFJが人々に与える恐怖感の原因です)。
とはいえ「内向的直感」に由来する予言の大半は、詳細に分解していけば「筋が通っている」ことが判明するものです。しかし同じく「内向的直感」を優勢機能として保有しているINTJと違い、補助機能に思考を司る心理機能を保有していないINFJは、この説明をうまくすることができません。理由を説明できないことに由来する曖昧な態度が、時として不信感をあおり、「適当なことを言って、騙そうとしている」と悪印象を抱かれてしまうこともあるでしょう。
ですが、自分の能力を疑ったり、自分を必要以上に責めたりはいけません。たとえ理由をすぐには説明できなくとも、いずれINFJの予想が正しかったと証明される時が来ます。なので自分のやり方で物事を行い、自分のやり方で物事を見るようにしましょう。
INTJの場合
「重箱の隅をつつくようなことしか言わない人」とは、INTxタイプがよく抱かれる悪印象です。INTPよりかは人付き合いに積極的なINTJは、もしかするとこの言葉を直接言われたことがあるかもしれません。
実際にINTJの言動は、一部の人々からすれば「重箱の隅をつつく」ようなものでしょう。挙がってきたアイディアについて「これは現実的とは言えない。何故ならば~」と辛辣な態度で鋭い指摘をぶつけたり、計画を実行前に何度も何度も見直して、粗を見つけては修正を重ね、あらゆるリスクを排除しようと努力するでしょう。意見される側の立場としては、面白くない相手であることは間違いありません。
しかし。間違いに対して「間違っている」と指摘することや、事前に起こり得る障害を予測し、改善するよう促すことは、はたして悪い行為なのでしょうか? いいえ。むしろ鋭い洞察力と深い知見から生み出される、論理的整合性のとれた信頼に足る意見を、「態度が気に食わない!」という理由で無下にする方が良くない行いです。
そもそもINTJの発言は、たとえ言葉が辛辣で強烈であったとしても、善意から出てくるものが殆どです。失敗してほしくないからこそ、INTJは予め指摘をして、路線変更を促しているのです。なので仮に「人当たりのきつい人だ」という印象を抱かれていたとしても、言葉の裏に隠れた善意に気付く人が現れれば、INTJの評価は変わっていくでしょう。
しかし、きつい言葉は人の感情を逆なでし、本来見るべき本質から目を逸らさせてしまうのは事実。けれども、きつい言葉でないと覚めない目というものはあります。つまり、INTJは自信を持ちましょう。自分の立場に自信を持ち、自分の信じる行いをするようにしてください。
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